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【猫下部尿路疾患・尿石症】

猫のおしっこのpH(尿ペーハー)について、尿pHと尿石症の関係、
尿石症猫の尿検査方法、自宅での猫の尿検査、
採尿のしかたや検査の注意点など。







【pHってなに?】

尿石症のお話には必ず「ペーハー」という言葉がでてきます。
「そもそも、ペーハーって何?」と疑問の方もおられると思うので、
専門的なことはともかく、かんたんに分かりやすく説明します。

水溶液の性質を現す単位をpH(ペーハー)と言います。
「酸性」「中性」「アルカリ性」と大きく3つに分けることができます。
(理科の時間にリトマス試験紙を、赤や青に変色させた覚えがありますよね)

pHは0〜14の単位があり、pH7が中性、pH7以下は酸性、pH7以上がアルカリ性です。






【猫の尿pHは?】

猫の尿の正常値はpH6.4くらいで弱酸性、少し酸性よりです。

ただ、常にpH6.4でないといけない訳ではなく、時間帯や食前食後など
健康な(尿石症でない)猫でも変化します。pH6.4というのは、あくまでも指標です。
獣医師さんにより、pH5.8〜6.6、pH6.0〜6.5、pH6.2〜6.6が良いなど意見はいろいろ。

ストルバイトの結晶はpH7.0以上で析出し、pH6.6以下で溶解するとのことですので、
尿石症の猫はpH6.6以下を目指しましょう。
食前採尿、採尿後すぐの検査でpH6.4±0.2の数値が出れば理想的です。

pHだけでなく、比重(尿検査で分かります)が重いのも、尿結石の原因になります。








【猫の尿pHと尿石症の関係】

猫の尿石症の種類は、2つに分けられます。
おしっこのアルカリ度が高いと(pH6.8、pH7を上回る場合)ストルバイト結石、
酸性になるとシュウ酸カルシウムの結晶が形成されます。
どちらかは、尿のpHがアルカリ性か酸性かの判断や、
顕微鏡で見る結晶の形など、尿検査で判断できます。








【猫の尿検査】

健康な猫の尿は弱酸性です。(ストルバイト尿石症の猫は尿がアルカリ性になります)
尿石症は猫がとてもなりやすい病気です。
定期的に健康診断をしていない猫も、尿検査はしておくことをお勧めします。

尿石症の猫も、おしっこにキラキラした結晶が目視できなくなっても、
レントゲンを撮ったら大きな石があったという場合もあるので、定期的に尿検査はします。
1度尿石症になって完治した猫も再発していないか、確認の尿検査をしましょう。

処方食を、他メーカーのものに変更した場合も、変更後の尿の状態を検査します。
変更2週間たった頃に尿検査をしましょう。






【採尿のしかた】




尿検査だけでしたら、おしっこだけを病院へ持って行けば良いので
外出を嫌う猫さんは連れて行く必要はなくお手軽です。
病院での尿検査(pH、比重、結晶の有無など)の費用は、
だいたい1000円くらいです。(病院により違います)



【1】おしっこをしている時に、後ろからそっとおしっこを綿に含ませます。
 直接取りにくい場合は、お料理用のおたまやスプーンで取ってから綿に吸わせます。
 ペットシーツを使っている場合は、前もってシーツの上にコットンを並べて置いておくのも可。

【2】おしっこを含ませた綿をビニール袋に入れて、病院に持参し検査してもらいます。


●脱脂綿などにおしっこを含ませて病院へ持参しましょう。
 おしっこは薬局やドラッグストアーで売っている「脱脂綿」に含ませて持っていきます。
 お化粧の化粧水を含ませる用の「コットン」でも大丈夫です。
 ペットシーツや生理用ナプキン、ティッシュに含まれたおしっこは
 吸収が良すぎて検査がしにくいので避けます。

●器に入れて持って行く場合は、汚れた容器におしっこを入れていきません。
 付着物が容器についていたものか、
 尿に含まれていたものか判断ができない場合があります。
 ヨーグルトの容器などは、きれいに洗ったつもりでも僅かに菌が残るのでさけます。
 (特にヨーグルトは、もともとたくさんの菌が入っていますよね)

●針なしシリンジを持っている人は、シリンジにおしっこを入れて行ってもOK。

●適当な用具がない場合は、動物病院で尿採取セットをもらいます。


★食後はpHが変わってしまいますので、食前のおしっこを採取します。
 尿pHは食後胃酸の影響でアルカリ性に傾きます。


★おしっこは時間が経つとpHが変化していきますので、
 採取後はなるべく早く病院へ持っていきます。
 教科書上では採取後15分以内に検査……となっていますが、無理だと思いますので、
 できるだけ早く、できれば3時間以内に病院へ持って行きましょう。
 すぐに持って行けない場合は、冷蔵庫や保冷剤と保管します。
 暑い日は保冷材と一緒に持参すると変化し難いので良いです。





【猫の採尿の仕方いろいろ】


●猫がおしっこをしている時に、後ろからスプンやおたまで採る。

●コップ(ピクニック用などの使い捨てカップ)で採る。

●システムトイレのペットシーツを外しておいて、ケースに溜まったものを採る。

●猫砂やペットシーツにサランラップなどのラップフィルムを敷く。

●猫砂のかわりに、細かい砂利(水槽用など)を敷いて、底に溜まった尿を採尿する。

●猫砂、ペットシーツの上にコットンを並べておく。


※一番やりやすい方法で採尿して下さい。
 猫砂やペットシーツの上に、ラップフィルムやコットンを置いておく方法が一番おすすめです。







【自宅での尿検査】

病院へ尿検査へ行くよりもお手軽価格でかんたんに検査できます。
自宅で検査して、怪しいな?と思ったら病院で再検査してもらいましょう。
(自宅での検査はあくまでも目安ですので、定期的な病院での検査をお勧めします)






【尿pHテストのポイント】

pH試験紙、試験液、pHテストティッシュ共通の注意点


★食前の空腹時の尿で検査する。
★採尿後、すぐに検査する(尿を採り置きしない)。
★検査時は、すぐに識別チェック(カラーチェック)をする。






【自宅で尿pHテストの前に】

猫の尿以外で実験してみましょう。
pH試験紙やpHティッシュの色味がわかりにくい!印刷された色調表と
実際の色の違いが判断しにくい!と言う方は、
1度猫の尿以外で実物の色見をすることをおすすめします。



* ミルクで実験 *


健康な猫の尿と牛乳が近いpH(弱酸性)なので、pH試験紙を牛乳につけ、
試験紙の色の変化を見て、理想の猫尿pHの参考にすると良いです。
(上の画像はpHテストティッシュでの牛乳の色変化実験)

ちなみに、お酢=酸性の色、石鹸水=アルカリ性の色になります。
(下のpHテストティッシュ実験画像も参考に)






【自宅での尿pHテストの種類】


自宅でかんたんな尿検査ができるアイテムがあります。
使いやすいものを選んで、日々の健康管理をしましょう。






● pH試験紙、試験液 ●


いろいろなpH試験紙が販売されています。
猫の場合、pH5〜8くらいが調べられるもので用足ります。
pH6.0〜7.5の0.2間隔くらいのものが適当だと思います。
間隔が大き過ぎると分かり辛いです。

人間用の尿pH試験紙は、薬事法改正(2009年)のため、ネット通販では購入できません。
処方箋薬局や大きな薬局では、店頭販売しているところがあります。
お取り寄せしてくれるところもあるそうです。

犬猫用の試験紙や試験薬品はネット通販もしています。
中身は人間用と同じものですが、割高なものが多いです。

猫専用ではありませんが、pH試験紙はハンドメイドコスメグッズのお店や、
水質検査、熱帯魚用品店にもあります。


【使い方】

猫の尿を試験紙につけて、試験紙の色の変化(化学変化)をみます。
色調表の色と比べて、同じ色の数値で分かります。
試験液も同じく、尿を加えた色の変化で判断します。
尿は時間がたつと変化しますので、pH試験紙も試験液も排尿後すぐに検査します。
試験紙の色も変化していきますので、色の識別もすぐにします。




* pH試験紙で検査 *

ヤムヤムとシーさんの尿を、動物病院で頂いた試験紙で検査してみました。
明らかにアルカリ性の場合は変色するのでしょうが、
正常範囲内と思われる尿の変色は微妙な結果でした。



【参考商品】
※商品詳細は画像をクリックして下さい。通販サイトが別窓で開きます。

ロールPHチェッカー 4.5m 3個購入で1個サービス

【ロールPHチェッカー 4.5m】

pHチェック試験紙がロール紙状になっているので、
使用する分だけ使え経済的です。
1回3cmの使用で約150回調べられます。
色見表pH5.5〜8.0






● pHテストティッシュ ●


ポケットティッシュタイプの尿試験紙です。猫用も犬用も中身は同じものです。
使い方はpH試験紙と同じです。食前の尿(空腹時)にチェックします。
色の確認は1分以内にします。
1〜2分後から退色が始まるので正確な識別ができなくなります。



* pH健康チェックティッシュで実験 *


ティッシュタイプのpH試験紙は、ティッシュの表面に試験薬が印刷されています。
山吹色系の黄色の格子柄プリントが、尿によって化学変化をし変色します。

色の違いを上の画像で見て下さい。
酸性尿のついたティッシュは黄色(ほとんど最初とかわらず)で、
アルカリ性(実験では石鹸水を使用)は青色に変化しました。

黄色(pH6.0)〜黄緑(pH7.0)〜青緑(pH8.0)が目安です。
このティッシュは酸性尿は分かりづらいですが、アルカリよりになると
色の変化がわかりやすいので、正しく使うとストルバイト尿石の予防に役立ちます。
猫の尿をつけて、緑がかっていたら要注意です。
黄緑〜青の場合は、病院で尿検査をして下さい。





* pH健康チェックティッシュ使用例 *

ジェイバ〜コンビの尿pHをチェック。ジェイの尿pHが、アルカリ性よりと判明。
ジェイにもシーさんと同じpH6.0-6.3調整フードを食べて養生してもらうことに。

↓そして↓



その後、ジェイは良い感じに。


※「尿石症猫ヤムヤム&シーさん」のコーナーにも、実際使用した画像があります。
 左のカテゴリーメニューからどうぞ。(左にご案内が表示されていない人はこちらから)

※猫用、犬用はパッケージのイラストが違うだけで中身は同じものです。






● pHチェック猫砂 ●

猫砂に混ぜて使うものや、猫砂自体にチェック砂が混ぜてあるものがあります。
アルカリ性の尿がかかると変色するので分かります。




* pHチェック猫砂 *


こちらは、pHチェック猫砂の固まる脱臭タイプです。
鉱物系猫砂の中に、尿pH試験砂(チェック粒)が混じっているタイプです。
チェック粒にアルカリ性のおしっこがかかると色が変化します。
チェック粒は淡い黄色をしています。
画像では見分けにくいかもしてませんが、猫砂自体が薄茶色なので
ひときわ色白の砂がチェック粒と見分けられます。




* 石鹸水で実験 *


石鹸水をつけて実験しました。

商品説明には
「F.L.U.T.D.(猫下部尿路疾患)のおそれのある場合、
pH7.5を超えるとチェック粒が黄色から青色に変色します」
と、ありますが、実験の結果、元々の色味も鮮やかでなければ、変色加減も微妙です。

石鹸水はアルカリ性なので、商品説明通りなら「青色に変化」するはずが、
確かに青色ではあるが……淡く淡く薄っすらと青みがかりました。
pH試験液、試験紙、pHテストティッシュに比べると、非常に分かり辛いかも。

pH試験紙、試験液、ティッシュはすぐ(1分以内)に色の変化を見るのに対して、
pHチェック猫砂は「30分以内に色の変化を見てください」と時間に余裕があるようです。
pHテストティッシュがすぐに変色するのに対して、
このpHチェック猫砂はじわじわゆっくり変色していきました。
20〜30秒経ったころに色の変化が如実に出てきました。

猫砂としては鉱物系素材(ベントナイト、再生パルプ)で固まるタイプ。
以前購入した時は、ぜんぜん固まらずボロッと崩れ粉々になることもあったのですが、
仕様が変わったのか、店舗保管の善し悪しで品質が変わるのか、
今回購入したものは標準的な猫砂並みに固まりました。まずまずの固まり具合。

尿pH試験としては分かり辛い感もありますが、
毎日のおしっこで手軽にチェックできるのは良いですね。
ただ、多頭飼いの場合は(誰のおしっこ?!と……)向いていないかも。


【使用方法】

ふつうの猫トイレ砂として使用。
おしっこがかかってから30分以内にpHチェック粒の色を見る。
いつもと異なる色が続いたら獣医師さんに相談。



【参考商品】
※商品詳細は画像をクリックして下さい。通販サイトが別窓で開きます。

アイリスオーヤマ pHチェック猫砂固まる脱臭タイプ 8L×3袋 【ケース販売】

【pHチェック猫砂 固まる脱臭タイプ】

上記実験で使用の猫砂です。

pHチェック猫砂燃やせるタイプKCM-80(8L) × 4個【まとめ買い】

【pHチェック猫砂 燃やせるタイプ】

pHチェックできる粒が
猫砂に混ざっているタイプ。
燃えるゴミの日に出せます。

エルル おしっこチェックもできちゃうサンド 7L

【おしっこチェックもできちゃうサンド】

紙の猫砂。
オレンジの粒が中性で緑、アルカリ性で青に変色。







● pHチェックができるペットシーツ ●


* おしっこチェックもできちゃうシート使用例 *


上の画像はpHチェックができるペットシーツです。
シーさんの尿チェックをしてみました。弱酸性??微妙。
ペットシーツとしては、厚みがありしっかりしていて良いお品です。
パッケージには「1時間以内にチェック」をとありますが、
この商品も化学変化でカラーチェックをするものなので、
おしっこ後なるべく早くチェックした方が良いと思います。




【参考商品】
※商品詳細は画像をクリックして下さい。通販サイトが別窓で開きます。

エルル おしっこチェックもできちゃうシート レギュラー88枚

【おしっこチェックもできちゃうシート】
レギュラーサイズ

ペットシーツタイプ
3Dメッシュシートでしっかり丈夫

エルル おしっこチェックもできちゃうシート ワイド44枚

【おしっこチェックもできちゃうシート】
ワイドサイズ

オレンジの足跡マークにおしっこがつくと
pHで変色します






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猫の病気の予防にはふだんからの健康管理が一番大切です。
いつもと変わりはないか、元気にしているか、
同居人さんは猫さんとのコミュニケーションから猫さんをよく「見る」ことを心がけましょう。

著者館主は動物のお医者さんではなく素人です。
記載しているものは、個人的にお勉強したものの一部です。
ですから(もちろん)診察に代わるものではなく、治療を指示、治癒を保証するものではありません。
正確性も確実ではないかもしれませんし、館主が責任を負えるものではありません。
あくまでも一例として参考に、館主のお勉強ノートの公開と思って下さい。
猫さんに心配事、治療法や予防法に関して、尿石についての詳しい知識などは
主治医さんに早めにご相談して下さいね。



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