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【猫の糖尿病 インスリンの種類、保存方法について】

猫の糖尿病治療でのインスリンの種類、
インスリンの保存方法について書いています。
糖尿病猫と同居が始まる方はご参考になさって下さい。


【糖尿病猫バ〜】







■ インスリンの種類 ■


インスリンには猫専用というものはありません。人間用のインスリンを代用します。
アメリカで猫用インスリンを開発中という情報もあります(2013年現在)。



【ランタス】


(画像:バ〜との大きさ比率は違います)


●超持続型、超持効型インスリンです。ピークはなく、なだらかに長時間作用します。
 つまり、過剰投与された場合、持続性の低血糖症を引き起こす可能性があります。
 投与量には充分な注意が必要です。
●ランタスは、希釈、混合できません。
●ランタスが不思議な形をしているのは、主に人間用に使用するペン型注入器に取りつける為です。



【レベミル】


(画像:バ〜との大きさ比率は違います)


●持続型ですが、ランタスよりも早く効きます。早めにピークがきて長く作用します。
●他のインスリンと混合できません。
●ランタスよりも見た目はずっと小さいですが、内容量は同じ3ccです。



【レギュラー】

●ランタスやレベミルと違い、即効型インスリンです。早く効き、短い時間作用します。


その他、インスリンには種類があります。
糖尿病犬によく使用されるノボリンもありますが、猫にはランタス、レベミルの方が効果的らしいです。





■ 猫のインスリンの作用時間 ■



(インスリン効果イメージ)
縦上に効果、右に向かって時間経過


 インスリンは特別猫用のものはなく、人間用のものと同じです。
 それぞれ作用時間は人間用としてランタス、レベミルなら24時間、
 レギュラーなら5〜8時間となっていますが、猫の場合ぐっと短くなります(犬より短い)。

 固体により違いますが、バ〜の場合、ランタスで16時間程度、レベミルで15時間くらいです。

 同じ猫でも、使い続けているうちに、作用時間が短くなることもあるので、
 定期的な血糖曲線検査が必要です。





■ インスリンの値段 ■


 気になるお値段は、
 ランタス(ランタス注オプチクリック3ml)薬価1773円(2012年現在)、
 レベミル(レベミル注ペンフィル3ml)薬価1807円(2012年現在)です。

 もちろん、患獣同居人購入価格は病院によって違います。
 ランタス1本3500円〜8500円くらい、5000円台で購入している方が多いようです。
 バ〜はランタス 7350円、レベミル 7875円で購入しています。主治医さんの言値になります。


※それぞれのインスリンの実際の使用感想は「バ〜の闘病記 7」に記載。
 左のカテゴリーメニューからどうぞ。
(左にご案内が表示されていない人はこちらから)




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【追記/2014】

2014年現在販売されているインスリンは、
サノフィ社のランタス(グラルギン)、アピドラ、
ノボ社のレベミル(デテミル)、トレシーバ(デグルデク)、ノボラピット、ノボリン
日本イーライリリー社のヒューマログ、ヒューマリン
----があります。
猫に使用することが多い時効型溶解はレベミル、ランタス、トレシーバです。

2014年現在、それぞれの薬価は、
ランタス1834円、レベミル1859円、トレシーバ1847円です。







■ インスリンの保存方法 ■

インスリンは「必ず冷蔵保存で」や「室温保存で」と、いろいろ意見があり、
結局どうすれば良いの?とお悩みの方、まとめて理由等を下記します。


インスリンは温度変化振動に弱いです。
高温でも低温でも変性します(性質が変わるので使えなくなる)。
凍ってもだめですし、37℃以上でも急激に変性が進みます。
光にも弱く、直射日光下に長時間放置すると変性します。







【開封前のインスリン】
(パッケージを開ける前)

インスリンは紙箱などに入れ(衛生面と冷風遮断)、冷蔵庫で保管しましょう。


●安定した効力を持続させるため、必ず冷蔵保存します。

 凍結を避け、冷蔵庫(
2〜8度)で遮光保存します。冷凍庫ではありません。
 もしも冷蔵庫でも(冷気吹き出し口近くに置いていたりして)凍結してしまった場合は
 破棄します。1度、凍ったインスリンは解凍しても変質しているので、もう使えません。

●冷蔵庫の扉の棚には置きません。

 インスリンはデリケートな結晶なので、振動をあたえると壊れてしまいます。







【開封後のインスリン】


●パケ記載の
使用期限内に使用します。期限の切れたものは使いません。

 記載の使用期限内でも、開封後は期限がぐっと短くなります。
 ランタスは
室温保存で28日程度、 レベミルなら42日くらいです。

 ※期間内に使用できない(余った)場合は、破棄して新しいものに交換します。
 バイアルは
冷蔵保存なら半年以上使用可との情報もあります。

●カートリッジ(
インスリン注入器 使用の場合は室温保存します。

 インスリンの温度変化(冷蔵庫→室温)により、体積(用量)の変化が出ることがあり、
 圧力がかかって多めに注入(→低血糖)の危険があるからです。
 その他、液漏れや結露による故障の可能性があります。
 ですから、開封前は冷蔵庫保存、開封後は室温に戻してからカートリッジにセットして、
 セット後は涼しくて暗い場所の室温保存になります。

●室温保存が推奨される理由として、インスリンに含まれる
クレゾールの存在があります。
 クレゾールは防腐剤です。
 ランタス、レベミル、ノボリンなどはクレゾールが添加されているらしいです。
 (使用されているインスリンにクレゾールが入っているか調べてみて下さい)
 クレゾールは冷蔵保存よりも
常温の方が効果を保てると言うのが理由です。






【インスリンの保存方法まとめ】


さて、結局開封後のインスリンは室温保存で良いのか、冷蔵庫が良いのか、
シリンジで使う場合はどうすれば良いのか……ですが、

クレゾールが添加されているので室温でも大丈夫なわけですが、肝心なのはここで言うところの室温。
室温保存と言っても、
30℃以下が基本です。
インスリンが急激に変性するのは37℃ですが、30℃を越えると変性は進みます。
ランタスは23〜27℃での保管との情報も聞きます。インスリンは温度変化にも弱いです。
つまり、ここで言う室温とは常に
25℃前後が保てるお部屋だと言うことです。

居住地や生活環境によっては、夏場は室温が30℃以上になるとか、
冬は冷蔵庫に入れておかないと凍っちゃうような地方では無理ですよね。
その場合、
冷蔵庫保存になります。

夏はお部屋が高温になるので冷蔵庫保存、冬は冷蔵庫内が2℃以下になるので室内保存と、
お部屋のの状況に合わせて季節で保存場所を変えるのも良いです。

冷蔵庫なら1年中温度がほぼ安定しているというのが利点ですが……
同じ冷蔵庫でも、夏場は「強」にしてどうにか適温、冬場は「弱・冬季」に温度設定していても
0℃になるなど、設置室温によって庫内温度が大きく変わることがあります。
季節毎の使用冷蔵庫内温度を調べて、保存場所を考慮しましょう。

その他、開封後室温保存での使用期限内に使い切るかどうか、
期限切れを破棄せずに期限内に無駄なく使用したいと言う場合は、
少しでも長く保てる冷蔵保存になります。
インスリンはなま物なので、冷蔵庫なら新鮮に長く保てるとも考えられます。

ペン型カートリッジなど注入器を使用する場合は室温保存。
つまり、冷蔵保存の生活環境の場合は、ペン型カートリッジは不向きだと言うことです。
この場合、シリンジ注射になります。

以上、それぞれの
生活環境温度に合わせて、保存方法は考慮して下さい。

ちなみに、バ〜のインスリンは基本的に冷蔵保存&シリンジ使用しています。
冬季、冷蔵庫内温度が2℃をきる時期は、室内で保存しています。







■ インスリン保存の裏技 ■




バ〜の使用しているインスリンは、ペーパーナプキンを敷いた紙箱に、
温度計と一緒に入れて、紙蓋を閉めて、冷蔵庫で保存しています。

紙箱に入れることによって、冷風を遮断するので、冷え過ぎや凍結を防ぐことができます。
温度計を一緒に入れているので、毎回取り出す時に温度を見るのが習慣になり、
温度管理もできます(同じ冷蔵庫でも、季節によって庫内温度が変わります)。

加えて、バ〜のインスリンにはキャップがしてあります。(上画像参照)
シリンジ(BDロードース)の保護キャップ(後ろ側の白いキャップ)を、
試しにインスリンのゴム栓側に被せてみたらピッタリサイズであることを発見!
ランタス、レベミルにぴったり合います。

インスリンはシリンジの針を刺す前にゴム栓を消毒しますが、
保存時の衛生面もこれでOK!な裏技です。





※インスリンについては「インスリン、低血糖について」のコーナーもあります。
注射の仕方は「シリンジとインスリン注射について」に、
自宅での血糖値測定方法は「血糖値測定器の使い方」に記載しています。
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猫の病気の予防にはふだんからの健康管理が一番大切です。
いつもと変わりはないか、元気にしているか、
同居人さんは猫さんとのコミュニケーションから猫をよく「見る」ことを心がけましょう。

著者館主は動物のお医者さんではなく素人です。
記載しているものは、個人的にお勉強したものの一部で、バ〜の症状を例にした事例などです。
ですから(もちろん)診察に代わるものではなく、治療を指示、治癒を保証するものではありません。
正確性も確実ではないかもしれませんし、館主が責任を負えるものではありません。
あくまでも一例として参考に、館主のお勉強ノートの公開と思って下さい。
猫さんによって糖尿病の症状や治療は違います。
糖尿病に病んでいる猫さんが一匹でも元気に幸せに暮らせることを祈っております。

猫さんに心配事、治療法や予防法に関して、糖尿病についての詳しい知識などは
主治医さんに早めにご相談して下さいね。




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