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【猫の糖尿病 シリンジ、インスリン注射について】

猫の糖尿病治療で使用するシリンジについて、
自宅でのインスリン注射の仕方などを書いています。
糖尿病猫と同居が始まる方はご参考になさって下さい。


【糖尿病猫バ〜】




【インスリンとシリンジ】


(画像:バ〜との大きさ比率は違います)

画像はバ〜の使用しているインスリンとシリンジです。
特別な猫専用のものはありません。
人間が使用しているものと同じです。

※「インスリンの種類と保存方法」については左カテゴリーからどうぞ。
左に「ご案内」が表示でれていない人はこちらから。








■ シリンジ(注射器) ■

バ〜が実際に使用しているシリンジ【BDロードーズ】です。


(画像:バ〜との大きさ比率は違います)

【BDロードーズ】

インスリン用注射器材 インスリン皮下投与用針付注射筒
0.3mL  Y29G(針サイズ 12.7mm)

1パック7本入りです。シリンジは一回使い切りです。
(現在、縦向けにパッケージデザインが変わっています)



(画像:バ〜との大きさ比率は違います)

1カートン
1箱12パック84本入り


1箱84本、1日2本使うバ〜の場合、42日分です。

自宅でインスリン治療をする糖尿病猫同居者さんは、
幾らインスリンがあってもシリンジがなければどうにもなりません。
シリンジはちょっとした衝撃で内筒が動かなくなったり、
針が折れたりと故障もありますので、余分に保管しておきましょう。

参考;ジリンジは病院によって値段が違います。30〜50円くらいで購入している方が多いようです。
バ〜は1本 84円x84本=1箱 7056円で購入しています。





【シリンジの種類】


●パッケージに記載表記の見かた

 ・○○mLなどはインスリンが入る用量。3/10mLは0.3mL。
 ・○○Gは針の太さ。ゲージの略です(グラムではない)。
  数字が大きくなるほど細いです。29Gは0.33mm。
 ・○○mmは針の長さです(12.7mmなど)。


●日本BD(米国多国籍企業ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニーの日本支社)で取り扱いの
 インスリン皮下投与用針付注射筒は、現在以下の種類があります(2013年末現在)。

 BD プラスチパック、BD ロードーズ、それぞれ29G、30G。
 用量はBD プラスチパックは1mL、BD ロードーズは1/2 mL、3/10 mLです。
 メモリのサイズは、0.3mLと0.5mLは1目盛10μL 。1mLのサイズは、1目盛20μL。

●主に猫の治療に使われているものは「BD ロードーズ、29G、3/10mL」が多いと思います。

 BDの他に、テルモ インスリン用シリンジ マイジェクターなどもあります。
 病院によって取り扱っているものが違います。

 ネットの情報で我猫と比較し「みんな3メモリ打っているのに、家の子は1メモリなのは少なくないか?」と
 不安になる方もおられるようですが、使っているシリンジが違えば同じ1メモリでも量は違います。
 勿論、猫個体により同じ糖尿病でも必要なインスリン量は変わってきます。
 インスリンコントロールができているかが大事です。
 自己判断でインスリン量は増やさずに、高血糖が続く場合は主治医さんに相談して下さい。



※使用後のシリンジや針は、家庭ゴミでは出せません。
病院や薬局へ持って行って廃棄処分してもらいます。







【猫のインスリン注射のしかた】

バ〜の使用しているシリンジ(BD)とインスリン(ランタス)で、
インスリン注射の仕方を具体的に記載します。インスリン治療を始める方はご参考にどうぞ。
(使用する注入器やインスリンによって使い方が変わることもあります。
詳細は主治医さんに確認して下さい)






■ インスリンをシリンジに入れる ■


(画像:バ〜との大きさ比率は違います)


●インスリンはシリンジに入れる前に、優しく攪拌します。強く振りません。

 インスリンはデリケートなので、強くシャカシャカ振ると、結晶が壊れてしまいます。
 4回ほど、ゆっくりと上下逆さにして混ざるようにします。

 ※上記はランタスの場合です。インスリンの種類によって扱い方は違います。
  白濁のものは混ぜるが透明のものは混ぜる必要はないという意見もありますが、
  ランタス(透明)もサラッサラではないので攪拌するようにしています。


●ランタスのゴム栓(シリンジの差込口のゴム部)を消毒します。
 (シリンジの注射針は最初から滅菌されているので、消毒する必要はありません)


●シリンジのキャップを外します。(キャップは使用直前に外します)

 保護キャップ(後ろ側の白いキャップ)は、ひねって外します。
 針キャップ(オレンジのキャップ)は、少しひねり、真っ直ぐに引き抜きます。
 その時、針に触れないようにします。

 シリンジはちょっとした衝撃で内筒がスカスカになったり、針が曲がったりとデリケートです。
 丁寧に取り扱いましょう。

 ※もしも、使用前、使用中に針が曲がってしまった場合は、使用しません。
  真っ直ぐに戻して使うようなことはNGです。
  一度曲がった針は戻しても、使用中に針が折れ、体内に残る危険性があります。


●シリンジは最初、押子(中心を通っている動く支柱部分)が、
 少し引いた状態になっているので、奥まで押して中の空気を出します。


●注射針を、ランタスのゴム栓に奥まで挿します。

 針先がインスリン液の中にあることを確認します。


●インスリンをシリンジ内に入れます。

 インスリンは多めに打つと、低血糖になる場合があり危険です。
 正確な分量を入れるよう充分な注意が必要です。

 シリンジの押子を引き、インスリンをシリンジ内へ入れます。
 シリンジへの吸入は、ゆっくり行います。早く引くと、空気が入りやすくなります。
 翼部分(シリンジの出っぱっている鍔部分)に指をあてて固定すると、安定して入れやすいです。


●空気抜きを行い、針先端までインスリン液を満たします。

 まず、投与量よりも少し多めにシリンジへ入れます。

 針を上に向けて、指で注射筒を軽くはじいて、針の中の空気を上げます。
(振動でインスリンの結晶が壊れるので、はじかない方が良いという意見もありますが、
 空気が入らない為にも軽くはじきます。BDロードーズの説明書にも、空気抜きの必須記載有り)

 押子を押し、余分量のインスリンをインスリン筒へ戻し、
 ガスケット(シリンジの注射筒内のゴムの部分)の先端をメモリに合わせます。





 正確な量をシリンジ内に入れるためにも、メモリの高さと視線を同じにして確認します。

 ガスケットは厚みがありますが、一番上の部分と、
 メモリのラインの一番上の部分(ライン自体の太さの一番上)を、合わせます。
 上の画像は3.0を注入しています。

 ラインに合わせるのは丁度の分量(3.0や4.0など)ですので、
 微妙な分量(.5や.25など)の場合は調整します。
 メモリとメモリの間に合わせたい時など「あとちょっとだけ」と微微調整する場合は、
 押子を押すと押し過ぎて難しいです。そう言う場合は、押子をまわすと合わせやすいです。


●インスリン筒から、シリンジを真っ直ぐ抜きます。

 なるべくシリンジ内に空気は入らないようにします。
 気泡がたくさん入ったり、大きな泡が入った場合は、
 そのまま押し戻し、改めてインスリンを入れ直します。

 シリンジをインスリン筒へ刺したまま、インスリンの(注射器内への)注入が難しい人は、
 シリンジ内へインスリンを多めに入れて、一度針を抜いてから、空気抜き(はじく)をして、
 押子を押し余分量を出し捨ててください。






■ 消毒をします(省略可) ■



 注射針を刺す部位(肌)を消毒します。
 コットンに消毒液をつけて、注射部位(注射を打つ場所)を消毒します。
 消毒液やコットン、アルコール綿は動物病院や薬局、ドラッグストアーで売っています。
 消毒するというよりも、毛を濡らし地肌を見やすくして、打ちやすくするという部分が大きいので
 この過程は省略してもOKです。が、糖尿病は抵抗力がなくなるので消毒した方が良いのでは、と思います。




 2つ上の画像は動物病院で貰った消毒液です。
 下の画像は、オキシドールで作った消毒綿です。
 毎日使用するものなので、予め消毒綿を作っておくと便利です。
 水で薄めたオキシドールと適当なサイズにカットしたコットンを密封瓶に入れています。
 オキシドールは3〜5倍に薄めています。冷蔵庫保存。





日本薬局方 オキシドール ケンエー 500ml[第3類医薬品]






■ 注射部位をテントにします ■



 後ろ首の皮膚を摘んで、持ち上げテント状にします。
 親指、人差し指、中指で摘み上げると、上手に三角に皮があがります。
 後ろ首の部分が、皮が引き上げやすくて、猫も注射をしても一番痛くない場所です。

 ※注意する点は、皮(と脂肪)だけ引っ張ることです。筋肉は摘みません。


 【インスリン注射をする部位】

 上画像は頸部(後ろ首)に注射をする例です。その他の部位に注射をする場合もあります。
 注射の手順は同じです。
 頸部への注射のデメリットは線維症、血流障害発症の可能性があります。
 それを避けるために四肢(手足、主に大腿部)へ注射をすることがあります。
 四肢注射のデメリットは、運動などで四肢を動かすことにより
 インスリンの吸収が不安定になると考えられます。
 腹部、胸部の注射もありますが、素人では難しいかも?
 注射ができなかったら意味がないので、猫の嫌がらない部位を見つけ、
 注射部位は猫と主治医さんと相談して下さい。


 (クーは黒い毛皮で分かりやすく、皮もよく伸びるのでモデルになってもらいました。
  クーは糖尿病ではありません。撮影に使っているシリンジは針のないものです)






■ 注射をします ■



 シリンジへインスリン充填後は速やかに使用します。
 皮を摘み上げたまま、45度位の角度で針を刺します。(上左画像)
 注入はゆっくり行います。5秒位して針を抜きます。

 注入する時、まず少しだけ針を引きます。(上右画像)
 注射筒内に血が入ってきた時は、注射は中止します。
 大丈夫なら、そのまま注入します。
 引くのが怖い人、猫が嫌がって余裕のない人は、パスしても大丈夫だと思います。

 穿刺時の状態を保持しながら注入します。(注射中に動きません)
 針が曲がったり、破断する危険性があります。




 インスリン注射は、皮の下の脂肪にします。(皮下注射)
 血管や筋肉には注射してはいけません。

 注入前、針を引いた時に注射筒に空気が入ってきたら、針が貫通しています。(上画像A)
 この場合は、今回の注射はパスします。

 針を引いた時に血が入ってきたら、血管に刺さっています。
 この場合も、注射は中止します。

 よく見たら、針の先端は斜めにカットされています。(上画像C)
 カットされた穴の方を、上向きにして刺したら注射しやすいです。

 ※注射した場所は揉みません。



【おまけ】



動いて注射しにくい! と言う人は「ハンドルベスト」で固定すると便利です。
上の画像は手作りハンドルベスト「つういんチョッキ」を着たクーです。

※ハンドルベストの作り方は「つういんチョッキ」でご紹介。
左のカテゴリーメニューからどうぞ。
(左にご案内が表示されていない人はこちらから)






【自宅でのインスリン治療のポイント】


●一度は病院で実際に打つところを見せてもらいます。
●自信のない人は、主治医さんに打つところを見てもらいます。
●毎日同じ時間に注射をします。
●複数の家族で注射をする場合は、2度注射してしまわないように、必ず確認しあいます。
●インスリンの量は自己判断で増減しません。必ず主治医さんの支持を仰ぎます。
●自己判断で注射をやめません。使用中止したい場合は、必ず主治医さんに相談して下さい。
●食事量とインスリンは大きく関係しています。食事の増減も主治医さんに相談が必要です。
 処方食を変更する場合も、インスリン量の変更がある場合があります。
●毎日、飲料、尿量、食事の時間・量、注射の時間・量、元気具合など記録します。



※インスリンについては「インスリン、低血糖について」「インスリンの種類と保存方法」に、
自宅での血糖値測定方法は「血糖値測定器の使い方」に記載。
左のカテゴリーメニューからどうぞ。
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猫の病気の予防にはふだんからの健康管理が一番大切です。
いつもと変わりはないか、元気にしているか、
同居人さんは猫さんとのコミュニケーションから猫をよく「見る」ことを心がけましょう。

著者館主は動物のお医者さんではなく素人です。
記載しているものは、個人的にお勉強したものの一部で、バ〜の症状を例にした事例などです。
ですから(もちろん)診察に代わるものではなく、治療を指示、治癒を保証するものではありません。
正確性も確実ではないかもしれませんし、館主が責任を負えるものではありません。
あくまでも一例として参考に、館主のお勉強ノートの公開と思って下さい。
猫さんによって糖尿病の症状や治療は違います。
糖尿病に病んでいる猫さんが一匹でも元気に幸せに暮らせることを祈っております。

猫さんに心配事、治療法や予防法に関して、糖尿病についての詳しい知識などは
主治医さんに早めにご相談して下さいね。




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