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【猫の糖尿病 自宅で検査・血糖値測定器の使い方】

猫の糖尿病治療、自宅での血液検査のしかた。血糖値測定器の使い方。
猫の採血のしかた、ランセット、センサーについても記載しています。


【糖尿病猫バ〜】

通院を嫌がる猫の場合、病院で緊張興奮すると一挙に血糖値が上がってしまいます。
その点、自宅での検査ならリラックスした状態で、手軽に血糖値を確認することができます。

病院での検査の場合、再診料、血液検査料と1500円ほどかかりますが(病院によって違います)、
自宅検査なら、血糖値測定器さえあれば、1回の検査に使う消耗品は
わずか数10円〜100円台程度ですみます(使用品、メーカー、購入方法により違います)。

糖尿病猫の血糖値を自宅でも管理、測定を検討されている方はご参考になさって下さい。
ふだんの体調管理の他に、通院の折にも測定結果を持参すると治療に役立ちます。











■ 血糖値測定器 ■

「Blood Glucose meter グルコースメーター」で
自宅で簡単に血糖値を調べることができます。
(日本では「血糖測定器」「血糖値測定器」「血糖自己測定器」と呼ばれています。
以下、血糖値測定器と記)

猫専用の血糖値測定器はありません。人間用のものを使います。






■ 猫の血糖値測定に必要なもの ■

猫の血糖値を測定する場合、以下のものが必要です。


●血糖値測定器(本体)
●バッテリー(電池)
●Test Strips
 (ストリップ。血糖値測定器で使用する、血液をつけて血糖値を測定する消耗品。
  日本では一般的に「電極」「センサー」「チップ」と呼ばれています。以下、センサーと記)
●Lancets(ランセット。血を出すための針。採血針、穿刺針)
●ティッシュ







■ 血糖値測定器のテスト ■

まず、血糖値測定器が正常に作動しているかテストをしましょう。

Control Solutionの使い方と、センサーについて記載しています。



【1】 血糖値測定器本体に電池をセットして準備します。
   その他、日付やバックライトなど機能付きのものはセットし、使用できる状態にします。

   ※血糖値測定器にはいろいろなタイプ、形があります。




【2】 センサーを1枚、血糖値測定器に挿し込みます。
   測定器によって違いますが、画像の測定器はセンサーを挿すと自動的に電源が入ります。





   ※溝がある方が表です。

   ※センサーは使用期限内のものを使います。
    パッケージ記載の使用期限内でも、開封後は使用期限が短くなるので、
    新しく開封した時は
ケースに日付を記入しておきます。
    画像のセンサーは開封後3ヶ月が使用期限です。




【3】 きれいな紙にControl Solution(コントロール溶液)を1滴落とします。







【4】 血糖値測定器に取り付けたセンサーの先の溝に、Control Solutionをつけます。

   画像の血糖値測定器はOKサインで「ピッ」と音が鳴ります。





   付ける量はセンサーの窓に色が付くまでです。
   このControl Solutionは青い液体なので窓が青くなります(画像はつける前の状態です)。

   ※つけ過ぎないように注意。

   ※血糖値測定機のメーカー、タイプによってセンサーの形は違います。
    血液をつける溝が側面についているものもあります。




【5】 液晶画面に血糖値が表示されます。





   この血糖値測定器では121mg/dlと結果がでました。

   ※mg/dlは血糖値の単位です。




【6】 センサーのケースに「CONTROL SOLUTION RANGE」が記載されています。

    「NORMAL:100〜151 mg/dl ・ HIGH:262〜395 mg/dl」




   となっていますので、このControl Solutionは「NORMAL」なので121mg/dlはOK範囲内です。
   正常に起動しています。






■ センサーの注意点 ■

 ●センサーは1回使い捨てです。1回血糖値を測定するのに1枚使用する消耗品です。

 ●センサーはそれぞれの血糖値測定器にあった専用のものを使います。

 ●センサーは調剤薬局で購入することができます。
  日本でのネット通販は薬事法で禁止になりました。

 ●センサーは温度管理が必要なようです。ご使用のものをチェックしてみて下さい。
  バ〜が使用しているものは、外国のものなので46F〜80Fで保存と記載されています。
  摂氏で言うと8〜30℃なので、夏場など暑くなるお部屋は
冷暗所保存になります。









■ 猫の血糖値測定のしかた ■


【1】 血糖値測定器にセンサーを挿し込みセットします。
   (上の「血糖値測定器のテスト」【2】参照)

   ※猫の採血に手間取りそうだったら、血糖値測定器とセンサーをそばに準備しておいて、
    血液を出してからセンサーをセットしても良いです。




【2】 猫の採血箇所をチェックします。

   血は耳から採ります。
   一度、猫の耳を光にかざして良く見て下さい。





   耳の外側から2mmくらいのところに、耳の縁にそって平行に血管が通っているのが見えます。

   この
血管と耳の縁の間のスペースが採血箇所です。  ※血管ではありません。(下画像要参照)
   下画像の針刺しポイントなら、耳の淵ぐるっとどこでもかまいません。表からでも裏からでもOK。








【3】 ランセットで刺します。
   ランセットは血を出す為の穿刺針(せんしばり)のことです。


  ●グッサリとは刺さずに、斜めに押し付ける感じでOK!
   刺す深さは、ほんのちょっぴり 0.何mm 程度です(表皮を刺すだけって感じ)。

  ●
2箇所並べてチョンチョンと刺して穴を開けると、血液が採りやすいです。
   (2穴から出た血が1つの血玉になるので採りやすい)

  ●針はカットされた斜めの面を上向きにして刺すと刺しやすく、猫も痛くないです。

  ●針を刺した後(すぐに血は出てきません)、刺した場所のまわりを軽くもみもみすると血が出てきます。
   血糖値測定に必要な適量の血玉ができたらOK!




ランセットの後ろに写っているのがLancing Deviceです(猫には使いません)。



 ※人間が使う時はLancing Device(穿刺器具)で穴を開けますが、
   猫の場合は器具は使わず、針の部分だけを使用します。

 ※必ず市販のランセットを使用します。ランセットは滅菌済の針です。
  
ランセットは1回使い捨てです。
  糖尿病猫は抵抗力が弱くなっているので、ランセット以外の針や
  1度使用したランセットは再使用しません。




【4】 血糖値測定器に取り付けたセンサーの先の溝に、血液をつけます。

   センサーの窓に色がつくまでの量をつけます(上の「血糖値測定器のテスト」【4】参考)。
   つけ過ぎたり血量が足りなかったらエラーになる場合があるので注意(下画像が適量)。








【5】 液晶画面に血糖値が表示されます。




血糖値 339mg/dlと表示されています。バ〜、高血糖です。





【6】 猫の耳の血をティッシュで拭き取ります。

   軽く押さえていると、血はすぐに止まります。


【測定器の保管】
   血糖値測定器も温度管理が必要です。低温過ぎても高温過ぎても測定できません(エラー表示)。
   機器にもよると思いますが、バ〜の測定器は10〜40℃での保管となっています。







■ 猫の血糖値測定時のポイント ■




猫の血糖値を測定する時は緊張しないで下さい。
最初は難しいかもしれませんが、慣れれば簡単な検査です。
測定者が緊張すると、猫にも緊張はうつります。猫は緊張、興奮すると一挙に血糖値が上がります。

まず、猫の耳の下や喉、頭、背中など、個体のなでられると嬉しいポイントをなでなでします。
猫の名前を呼びかけながら、なでなで続けます。ゴロゴロ喉を鳴らせば大成功。
猫がリラックスしている間に、ランセットで耳をチクッ、
もみもみ血を出し(その間も猫に話しかけながら)、測定器でピッ!
と……慣れれば、流れるような作業で血糖値測定が完了。測定後も猫を褒めてあげましょう。

大声、怒る、ビクビクしながら測定、針をめいっぱい刺す、
などは猫が嫌がり、血糖値測定を嫌いになってしまいます。
血糖値測定は、人間は緊張せず、猫がリラックスしている時に、手早く行いましょう。




■ 猫の血糖値 ■

猫の血糖値の正常値は80〜130mg/dlです。
糖尿病の猫の場合、100〜200mg/dlに安定するように目指します。

糖尿病猫の場合、高血糖の時500〜600mg/dlにもなる場合があること、
インスリン増量により早急に死に繋がる低血糖になる危険性を考えると、
やや高血糖ぎみの200〜300mg/dlでも良いのではないかという意見が最近では多いです。
300mg/dl台(300〜399mg/dl)でも良いのでは……という意見もあります。(2013年現在)
高血糖ぎみで安定している場合は、ケトアシドーシスに注意します。

※ケトアシドーシス=高血糖が続くと体内にケトン体という毒素が溜まることがあります。
 命にかかわるので緊急治療が必要となります。ケトン体の有無は尿検査、血液検査でわかります。
 詳しくは「猫の糖尿病について」に記載しています。
 左のカテゴリーメニューからどうぞ。
(左にご案内が表示されていない人はこちらから)







■ ランセットの選び方 ■




 ●ランセットはどこのメーカーのものでもかまいませんが、
  自動的に針が出るタイプのものは避けます(猫の耳は薄いので貫通してしまいます)。
  針が固定して最初から出ているものを選びます(上画像のようなもの)。
  猫にはLancing Device(穿刺器具)も使いません。針だけ使用します。

 ●30G、33GなどのG(Gauge)は、針の太さです。
  数字が大きいほど細く痛くないです。日本で販売しているものは21〜33Gが中心です。
  なるべくGの大きい(針の細い)ものを選ぶと良いです。

 ●ランセットは調剤薬局で注文購入することができます。処方箋はいりません。
  ネット通販でも購入できます(2013年UP現在)。

 ●ランセットにも使用期限があります。使用前にチェックしましょう。


 上画像はバ〜使用のランセットです。
 左(白)がWaveSense KeyNote 33 Gauge Lancets、右(緑)はSKKブラッドランセット30Gです。
 固定された針が付いたもので使いやすいです。
 使用前はキャップがついています(画像奥の2つづつ並んだものの状態)。
 使用時にキャップを取り外します(手前の状態)。使用後はキャップをはめるので安全。
 SKKブラッドランセットは薬局で注文購入可能。ネット通販でも購入できます。




■ 参考商品 ■

※下の商品画像をクリックすると販売サイトが別窓で開きます。

ブラッドランセット 30G30本入り

ニプロランセット 30G 25本

〔血糖値関連/J&J〕ワンタッチウルトラソフト ランセット 200本入り

〔血糖値関連/ニプロ〕ニプロフリーシリーズ専用穿刺針 ランセット針25本入り×20個セット







■ 血糖値を調べたら ■


●自宅で猫の血糖値を測定して、高血糖だったからと言って、
 勝手に
インスリンの量を増減したり、注射をやめてはいけません
 高血糖が続く場合や、低血糖や極端な数値が出た場合は主治医さんに相談しましょう。

●もしも
低血糖(血糖値80以下)だった場合は、インスリン注射をストップして主治医さんの指示を仰ぎます。

●調べた血糖値は記録しておいて、通院した時に主治医さんに見せます。
 ふだんの血糖値が診断の手助けになります。

●自宅での血液検査はあくまでも参考値として把握します。
 自宅で血糖値検査をしていても、定期的に動物病院で検査をして貰います。






■ 使用済み消耗品の廃棄方法 ■


使用済みのランセット、センサーの廃棄方法は自治体によって違います。
在宅医療廃棄物(自宅での血糖値検査で出るごみ)は一般廃棄物(生活ごみ)にあたるので、
廃棄は自治体管轄になりますが、それぞれの自治体により回収形態は違います。

センサーは一般廃棄物(燃えるごみの日)、ランセットは針先の出ないタイプはそのまま、
針の出ているものはキャップをして容器に入れ燃えるごみの日に出す、
または病院で回収というところが多いようです。

薬局やドラッグストアなどで販売している廃棄ボトル(感染性廃棄物針在中容器など)に入れ、
販売店で回収処分してくれる所もあるそうです。医療廃棄物容器はネット通販でも販売しています。

医療廃棄物容器は、シリンジやランセットのように針のついているものは、
バイオハザードマーク(○が4つ重なった星のようなマーク)が黄色のものを使用します。

居住地での廃棄のしかたは、主治医さんの動物病院や薬局、各自治体で確認して下さい。




■ 参考商品 ■

※下の商品画像をクリックすると販売サイトが別窓で開きます。

注射針回収容器(シャープスボックス) 1L 1袋(5個入)

ディスポ針ボックス 1L

医療廃棄物容器 エコペール20

針捨てボックス 1リットル 【YA-002】







■ 血糖値測定器を選ぶポイント ■




血糖値測定器は動物病院、薬局、ドラッグストアー、ネット通販などで注文、購入することができます。

以下、猫に使用する場合の、血糖値測定器の選択ポイントです。ご参考にどうぞ。


●Sample Size 測定に必要な血量
 血糖値測定に必要な血量はほんのほんの少量です。
 バ〜が使用している器具は0.5マイクロリットルです。
 (2013年UP現在、最小量の器具は0.3マイクロリットルのものがあります)
 猫に使用する場合、なるべく血量の少なくて済む測定器を選ぶと良いです。
 たくさん血が必要な血糖値測定器の場合、採血に手間取っている間に猫が嫌がる場合があります。

●測定できる範囲をチェック。
 高低の測定できる血糖値の幅があり、測定結果に誤差が少ないもの。
 バ〜は非常に高血糖になるので、20〜600 mg/dL まで測定できるものを使用しています。

●血糖値測定には消耗品のセンサーが必要です。1回測定するのに1枚使います。
 専用のセンサーのコストもチェックします。本体がお手頃価格でもセンサーが高いものもあります。
 近所の薬局などでセンサーが購入(取り寄せ)可能かどうかもチェックしておきます。




血糖値測定機はいろいろなメーカーからいろいろなタイプが販売されています。
コンパクトなもの、かわいいデザインのもの、過去の血糖値のデータを保存できるもの、
USBでパソコンに繋いでデータを表にできるものなど。使いやすいものを選びましょう。

スターターセットとして血糖値測定器、電池、Control Solution(試験液)、
穿刺器具、ランセット、ケースなどがセットになった商品があります。

消耗品(ランセット、センサー)以外も単品売りがあります。


■ 参考商品 ■


※下の商品画像をクリックすると販売サイトが別窓で開きます。

血糖測定器(60回測定)フリースタイル・フリーダムライトスターターセット

【15の機能を搭載】 新製品 サラチェッカーグルコースメーター BDランセット付 【血糖測定器】

テルモ メディセーフミニ血糖測定セット

〔血糖値関連/J&J〕ワンタッチウルトラ システムキット (針25本入り) (血糖測定器)







※インスリンについては「インスリン、低血糖について」
「インスリンの種類と保存方法」に、
注射の仕方は「シリンジとインスリン注射について」に記載しています。
左のカテゴリーメニューからどうぞ。
(左にご案内が表示されていない人はこちらから)






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猫の病気の予防にはふだんからの健康管理が一番大切です。
いつもと変わりはないか、元気にしているか、
同居人さんは猫さんとのコミュニケーションから猫をよく「見る」ことを心がけましょう。

著者館主は動物のお医者さんではなく素人です。
記載しているものは、個人的にお勉強したものの一部で、バ〜の症状を例にした事例などです。
ですから(もちろん)診察に代わるものではなく、治療を指示、治癒を保証するものではありません。
正確性も確実ではないかもしれませんし、館主が責任を負えるものではありません。
あくまでも一例として参考に、館主のお勉強ノートの公開と思って下さい。
猫さんによって糖尿病の症状や治療は違います。
糖尿病に病んでいる猫さんが一匹でも元気に幸せに暮らせることを祈っております。

猫さんに心配事、治療法や予防法に関して、糖尿病についての詳しい知識などは
主治医さんに早めにご相談して下さいね。




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